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舌診アラカルト

 
■舌診について
東洋医学の世界では、舌はその人の体質や内臓の状態を映し出す“鏡”であると考えられており、舌の状態を観ることでその人の体質や状態を知る手段のひとつとされています。

具体的には、「舌の形状」、「苔の状態」、「舌色」「舌裏の静脈」などを観ます。正常な人の舌は、きれいなピンク色で、薄い白色の苔があり、舌表面には適度な潤いがあるのが理想とされます。
 
■舌と苔の状態
 自然界と同じで湿気が多いところにはたくさんの苔がへばり付きます。人間でいえば内臓(特に胃腸)に未消化物や余剰水分が多いと舌の表面に分厚い苔が現れ、舌全体もボテッと膨らんだ状態の形状になります。そして浮腫んだ状態の舌には横側に歯型が付きやすくなります。

逆に、水分不足(お年寄りに多い)の乾燥状態だと舌に横側や中央へ裂紋(れつもん)といってひび割れが現れます。このようなタイプの方の舌は細く痩せて先端が尖ったような形状になります。

■舌・苔の色
次に舌と苔の色を観ます。舌と苔の色により寒・熱証を判断します。
まず舌の色は大きく、
赤(鮮赤)ピンク白(薄いピンク)の3つに分類できます。健康な状態であればピンク色をしています。
赤(鮮赤)色が濃い程「熱証」であることを現し、のぼせやほてり感があり、口内炎が出来やすい、潰瘍などの消化器系に炎症を伴うケースが多いようです。
逆に、舌色が白っぽいほど寒証を現し、手足の冷え、貧血、下痢傾向にあります。

苔の色は体(特に胃腸)へ貯まった余剰水分の状態を表します。苔の色が白っぽいと冷たい水分(寒湿)が停滞しており、苔の厚みでその量が多い少ないを判断します。
また苔の色が黄色味がかっていると酒飲みに多い黄色っぽい舌苔がベットリと付着している方は、体内に溜まった余剰水分に熱が加わった
湿熱ことを表し、慢性的な状態であり、消化器や口腔粘膜に炎症が起こりやすく、口内炎、胃・十二指腸潰瘍、胸やけ、ゲップ、口臭、口が粘る、口が苦い、酸味が込み上げるなどの症状が起こりやすくなります。




以上、このように舌診から様々な情報を得ることができます。しかし、舌の状態や色は体調により変化しやすく、コーヒーなどを飲んだ直後などは苔の色が黄色っぽくなり熱証と誤診される原因にもなりますので舌診する前には飲食を避け、舌診だけで判断せずに問診や脈診、腹診などと合わせて総合的に判断するのが良いでしょう。

皆さんも一度ご自分の舌を鏡で確認して見て下さい。毎日観ていると身体の調子によって舌の状態が変化していることに気が付くはずです。特に、小さなお子様がいらっしゃる方は子供の体調を管理する意味でもお子様の舌を毎日観て健康状態をチェックすると良いでしょう。


舌全体の色

白色(寒証) 正常 鮮赤色(熱証)
白っぽい色。身体のエネルギー不足、陽虚の状態を現します。 淡紅色(ピンク色)
正常な舌です。
赤みが強く体内に熱がこもっている状態を現します。



舌全体の形

気虚証 正常 血虚証
大きくボテッとしており横側に歯型があります。これはエネルギー不足を現し、特に消化器系の機能低下を意味します。 適度の大きさと形です。
正常な舌です。
小さく痩せ細っています。血虚といって栄養不良状態を現しています。



舌苔の厚さ

湿熱証 正常 陰虚証
苔が厚く、苔色が少し黄色っぽいのは水分代謝が悪く慢性化している状態です。 薄く白っぽい苔。
正常な苔です。
苔が少なく乾燥し裂紋(れつもん)があるのは、陰虚といって体液(水分)が不足していることを意味します。



お血(下記の3種類は血液循環が悪いことを意味します。)
お血(おけつ)証
舌先、舌横に紫の斑点 舌裏の静脈が紫色に怒張している。 舌色が全体的に暗く紫っぽい色をしている。
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